
ご令室と言う言葉は日常会話ではまず聞かない言葉です。
この記事で紹介する「ご令室様」という言葉は、は葬儀の連絡や訃報など弔電で使われます。
唐突ですがあなたは知人や親戚など葬儀には行ったことがありますか?
お葬式には一度も参列したことがないという方はとっても少ないと思いますが、大抵の方は「数年に一度」程度ですよね。
私自身、友人や知人、親戚が少ない為、約40年の人生の中でも通夜・葬儀・告別式に参列した回数は数回しかありません。
たとえ初めてのお葬式であっても、マナーや常識が問われちょっとした行動が赤っ恥につながります。
この記事では『ご令室』を始めとした、葬儀等でよく使われる「尊称」など礼儀作法についてまとめていますので、故人を偲ぶためにも、まずは最低限である正しい言葉の意味から理解しましょう!。
この記事の目次です
ご令室の意味と反対語。葬儀で使われる一般的な尊称について
ご令室とはかしこまった場面で使われる尊称で、他の人から見た時の妻(配偶者)を意味します。
一般的には不幸なお知らせをする弔電や訃報で用いられる事が多く、馴染みがとても薄い言葉です。
御令室という言葉は『妻の尊称』となるため、ご令室の反対語は『ご主人』となります。
ご令室は決して冷たい部屋を丁寧に表現する言葉ではありませんので注意しましょう。笑
最低限押えたい親戚・身内の尊称
ご主人が夫の尊称とされているなら、妻の尊称もご夫人とかでもいいような気もしますが、そこが日本語のややこしい所ですよね。
次は通夜・葬儀・告別式で恥ずかしい思い、勘違いをしない為にも必要最低限押さえるべき他の尊称を紹介します。
父親:御尊父(ごそんぷ)
母親:御母堂(ごぼどう)
祖父:御祖父(ごそふ)
祖母:御祖母(ごそぼ)
息子:御令息(ごれいそく)、御子息(ごしそく)
娘:御令嬢(ごれいじょう)、御息女(ごそくじょ)
兄:御令兄(ごれいけい)
姉:御令姉(ごれいし)
弟:御令弟(ごれいてい)
妹:御令妹(ごれいまい)
以上、近しい人を表す尊称を紹介しました。
非常に使う機会がない言葉ですが、いつも突然訪れるお葬式などで重宝する知識です。
常識力を高める為にもマナーとして覚えておきましょう!
意外と知らない「通夜・葬儀・告別式」の違い
通夜
昔は文字通り夜通しで知人や友人が、故人の家族・親戚と共に別れを惜しむ儀式だった通夜。最近では短時間で終わる「半通夜」が主流となっており、「告別式に出席できない人のお別れの場」としての認識が一般的です。反面、灯明(とうみょう)や焼香(しょうこう)といった昔ながらのやり方で通夜を行う家も多いので、全体的な流れやマナーを知っておいて損はありません。
葬儀
葬儀は宗教(仏教・キリスト教・無宗教など)や宗派(真言宗・浄土真宗など)によってその流れや形式が大きく変化します。最近では、一日葬を始め密葬や音楽葬、生前葬など『故人の遺志を尊重する葬儀』が一般的です。葬儀は故人の冥福を祈り別れを告げる大切な儀式です。
告別式
数十年前は葬儀後に火葬等でお骨になった故人を墓まで送り埋葬前に行っていました。その為、葬儀と告別式は同日に行うのが一般的でしたが、最近では葬儀を家族葬や密葬で行い、別日で知人等が参加する告別式(お別れ会)を実施する家が増えています。昔の流れで告別式は葬儀と一緒と勘違いする人も多いですが、告別式は『故人に別れを告げる最後の儀式』です。一方、葬儀は「故人の冥福を祈る儀式」となりますので、覚えておきましょう。
ご令室その他尊称を使った弔電やお悔やみ電報の例文
訃報はいつも突然です...
仕事などで通夜や葬儀に参加できない場合には、弔電やお悔やみ電報でお悔やみの気持ちを伝えましょう。
NTTや佐川急便にて最近ではソフトバンクでも、弔電などの電報サービスがあります。
ただ、突然弔電を送ろうと思っても、どのように今の気持ちを文章にしていいかわからない方も多いですよね?
そんな時に重宝するのが例文です。一般的な例文を紹介します。
配偶者を亡くされた方への例文
ご主人(ご令室)様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申しあげます。
両親を亡くされた方への例文
ご尊父(ご尊母)様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申しあげます。
子供を亡くされた方へは、上記例文に加え驚きや悲しみを強調し両親への心遣いを書き加えることで言葉に重みが出ます。
やむなく葬儀や弔問を欠席する場合の例文
お悲しみに対し弔問かなわぬ非礼をお詫びし謹んで哀悼の意を表します。ご生前のご厚情を思えば、お見送りをしなければなりませんのに健康を害し伺えず申し訳ございません。故人のご冥福を祈って手を合わせております。
電報サービスにも各種例文が紹介されています。
加えて弔電を送るだけでなく、付加価値がついた弔電サービスもありますので、有事の際には利用してみてください。
弔電やお悔やみ電報でのタブー
これから紹介する言葉は、亡くなった家族の方にお伝えするものですが、弔電など文章に限らず挨拶等の会話でもご法度です。
日頃のクセでついつい喋りたくなってしまう言葉でありますが、絶対に使ってはいけません!
赤っ恥をかくどころか恨まれるかもしれません...
『重ね重ね』『たびたび』『またまた』
『しばしば』『再三』『再び』
『重ねて』『続いて』
これらの言葉は、忌み言葉と呼ばれ不吉や不幸を連想させます。
葬儀、葬式での使用は厳禁となります。式の始まりや終わりに言いたくなる言葉ですので特に注意しましょう。
ご令室に関してのまとめ
聞きなれない言葉の『ご令室』ですが、個人の最後を偲ぶ大切な言葉です。
合わせて知っておいて損はないマナーや常識をご紹介させていただきました!
葬儀や通夜にはまだまだ伝えきれていないマナーや作法がたくさんあります。少ない経験だからといって、赤っ恥をかいたり遺族に嫌な思いをさせないためにもしっかりと勉強をして有事に備えてください!
そして我が国日本では、まだまだ仏教の信仰者が多くいます。ただ、宗派が多数ある為全てを把握するのは難しいです。
参列者がするべきことに大きな差異はありませんので、最低限の作法を覚えておきましょう。
訃報はいつも突然です...