
特別支援教育士とは「一般財団法人 特別支援教育士資格認定協会」が認定する
LD・ADHDのアセスメント(評価)と指導の専門資格です。
現在は、関東・関西・九州・東北の各地区で養成セミナーが開催されており
学校の教員や支援に関わる専門職の人達など多くの人が参加しています。
特別支援教育士(S.E.N.S)の資格を取得するには
①一般社団法人日本LD学会の正会員であること
②LD・ADHD等の関連職種に所定の時間以上従事していること
③本協会が主催する養成セミナーを受講して、既定のポイントを習得すること
上記が求められています。
では、特別支援教育士と特別支援学校教員の違いを明確にすると
通常の学級にも在籍している支援を有する子供達のニーズに応えられるということです。
今や、学校の1学級に2~3人の割合で在籍していると言われている発達障害児。
同じ発達障害児であっても、程度はバラバラです。
軽度であれば、普通学級に在籍する子供は少なくありません。
筆者の長男も例にもれず、普通学級です。
普通に勉強もできるし、普通に運動もできます。
でも、周りにはわかりづらいのがADHD。
集中力がないために、授業中じっとしていられず廊下に飛び出すこともしばしばありました。
人の気持ちを読むことが苦手なので心無いことを言ってしまったり
カッとなったら、抑えることができず、暴力をしてしまうこともしばしばありました。
今はそれもほとんどなくなりましたが
当初は学校から毎日のように電話があり、苦情もありました。
いじめアンケートで名前を書かれたこともありました。
本人に悪気はないのです。
でも、周りから見ればただのワガママな子。しつけが悪い、などと思われていたことでしょう。
幸いにも在籍する小学校の先生方が、とても理解のある方ばかりなので
大きな問題にならず、長男の居場所があるからこそ
継続して学校に通うことも出来ています。
普通学級ではあっても、特性から支援が必要な部分はたくさんあります。
この「特別支援教育士」という資格は民間資格ではありますが、
普通学級に在籍している子供達にとっては
学校生活をストレスなく、自信を持って過ごすためにも
助けとなる資格のような気がします。
学校の教員にもまだまだ発達障害に関する知識のない方のほうが
非常に多いと感じるのが現状です。
これだけ、発達障害と診断される子供が多くなってきている今
学校で過ごす時間が多い子供にとって
先生方に理解があるかどうかということは非常に重要なポイントとなります。
だからこそ、「特別支援教育士」という資格の有無に関わらず
教員となる方には、発達障害に関する知識は必須なものとして
学ぶ機会を多く作っていただきたいと思います。